本作がミステリーファンから絶賛される最大の理由は、映画『鍵泥棒のメソッド』を手掛けた内田けんじ監督による完全オリジナル脚本にあります。映画本編のキャラクター設定や小道具がそのままアニメの世界観に溶け込み、見事なクロスオーバーを果たしています。
特筆すべきは、香川照之氏が演じる「コンドウ」と、広末涼子氏が演じる「香苗」が、映画の設定を引き継いだ形で登場している点です。アニメと実写映画の架け橋となる緻密な構成比較は以下の通りです。
劇中では、同じ時間帯の出来事が「コナン視点」「灰原・博士視点」「コンドウ視点」「小五郎視点」と角度を変えて何度も描写されます。最初は何気なく見えていた会話や行動が、別の視点から見直すことで全く異なる意味を持つという「パズル構造」は、内田脚本ならではの真骨頂です。