通州事件の真相と全貌:日中戦争泥沼化の引き金を引いた衝撃の真実

通州事件の真相と全貌:日中戦争泥沼化の引き金を引いた衝撃の真実

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襲撃を実行したのは、敵対する中国正規軍ではなく、日本軍自らが軍事訓練を施し治安維持を任せていたはずの冀東防共自治政府保安隊だった。なぜ味方であるはずの部隊が銃口を向けたのか。

当時の通州には、殷汝耕を長とする「冀東防共自治政府」が置かれていた。大日本帝国陸軍が華北分離工作の一環として打ち立てた傀儡政権である。しかし、表面的な統制の裏側で、中国兵たちの間には日本軍への反感と民族的屈辱感が澱のように溜まっていた。そこに重なったのが、蒋介石率いる南京国民政府による秘密裏の工作と、事件前日に日本軍機が保安隊兵舎を中国軍と誤認して誤爆した軍事的不信である。「日本軍敗北」の流言が飛び交う中、極限状態の保安隊は一斉蜂起を選択した。傀儡政権の首班であった殷汝耕自身も一時拘束されるなど、日本の華北支配構想は足元から完全に崩壊した。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。