TBS日曜劇場で話題を呼んだドラマ『日本沈没-希望のひと』では、温泉地での地殻変動や前兆現象が物語の発端として描かれ、視聴者に強烈なリアリティを突きつけた。フィクションとはいえ、科学的知見を背景にした描写は、社会がいかに災害の兆候を受け止め、メディアがどう報じるべきかという重い命題を浮き彫りにした。
現代の災害報道に求められているのは、センセーショナリズムを排した正確性と、受け手が過不足なく行動を起こせる具体的情報の提供だ。曖昧な不安を煽るだけの速報は地域経済に打撃を与え、逆に安全神話の流布は避難の遅れを招く。報道機関は研究機関の発表を客観的に精査し、冷静なリスクコミュニケーションの担い手として機能しなければならない。