「カモカ」という不思議な語感を持つ愛称には、ファンをクスッとさせる裏話が存在する。この言葉の由来は、川野氏が口癖のように発していた「〜かもしれん(〜かも知らん)」という関西弁の言い回しや、彼の飄々とした佇まいに由来すると言われている。
田辺聖子は、夫の独特な観察眼や物事の捉え方を面白がり、それを巧みに文章へ昇華させた。川野氏自身も、自分が作品の中で「変なおっちゃん」として描かれていることを怒るどころか、むしろ面白がって受け入れていたという。二人の間には、作品を通じて会話を楽しむような、唯一無二のコミュニケーションが存在していたのだ。