タコスを口に運ぶ際、忘れてはならない主役が「サルサソース」だ。沖縄のタコス店において、市販のチリソースを使う店など皆無に等しい。どの店も秘密のレシピで仕込んだ自家製ソースを、ケチャップボトルやピッチャーに入れてテーブルにドカンと置くのがお決まりのスタイルだ。
完熟トマトの爽やかな酸味に、玉ねぎの甘み、ニンニクの旨味、そして島トウガラシやハラペーニョのピリッとした刺激。店によって甘めだったり、痺れるような激辛だったり、果汁の爽やかさを際立たせたりと個性は千差万別だ。タコスミートの濃厚なスパイス感と、生地の香ばしさを一瞬でまとめ上げるのは、まさにこの自家製サルサの力。タコスの上に豪快に回しかけ、滴り落ちるソースを気にせず頬張るのが、沖縄流の正しい嗜み方である。