厚生労働省および国立感染症研究所が公表するサーベイランスデータによれば、近年の流行シーズンにおいて、発熱そのものの期間は短縮傾向にある一方で、解熱後の呼吸器症状が遷延化する症例が目立つ。背景には、気道の過敏状態が長引く感染後咳嗽の増加や、高齢者・基礎疾患保有者における不顕性の誤嚥リスクが絡み合っている。
国立感染症研究所の報告でも、インフルエンザ罹患後に肺炎球菌や黄色ブドウ球菌による重症肺炎を併発し、入院を余儀なくされるケースの多くが「解熱後の痰や咳の放置」を発端としていることが指摘されている。数字の上でのピークアウトに惑わされず、個々の症状推移を注視する姿勢が不可欠だ。