AIによるレコメンド機能は非常に優れているが、完璧ではない。現在のストリーミング・アルゴリズムは「多くの人が最後まで聴いた曲」や「似た属性のリスナーが好む曲」を優先的に表示するため、どうしても平均的で当たり障りのない楽曲が上位に集まりやすい仕組みになっている。
その結果、アーティストが最も実験的で個人的な思いを込めた「B面曲」や、かつてCDのボーナストラックとしてしか聴けなかった音源は、アルゴリズムの盲点に追いやられてしまう。しかし、本物の音楽ファンが探し求めているのはまさにそうした「計算されていない衝動」だ。公式のおすすめを無視し、自力でアルバムの隅々まで聴き込むリスナーたちの手によって、これらの隠れた名盤が次々と日の目を浴びている。