『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』の名言ランキングで常に上位へ食い込むのが、プロシュートが放った「『ブッ殺す』と心の中で思ったならッ!その時スデに行動は終わっているんだッ!」という強烈なフレーズです。このセリフの元ネタは、原作コミックス単行本第53巻(文庫版第33巻)、アニメ版第14話「フィレンツェ行き超特急」の緊迫した車内シークエンスに登場します。
標的であるブチャラティチームを追いつめるなか、精神的に未熟な弟分ペッシが「ブッ殺してやる」と口走った瞬間、プロシュートは激怒してペッシの顔面を掴み、ビンタを浴びせながらこの言葉を叩きつけました。この言葉の真意は、言葉を発して満足してしまう人間の甘えや躊躇に対する強烈な戒めにあります。暗殺という一瞬の迷いが命取りになる極限環境下において、「殺す」と口に出している時点で敵に手の内を明かし、自らの決断を遅らせているにすぎません。
実社会のビジネスや自己啓発の文脈においても、有言実行をも上回る「思考と行動の一体化」として高く評価されています。何かを成し遂げようとするとき、「やります」「頑張ります」と宣言するだけで行動が伴わない人間が多いなか、プロシュート兄貴の覚悟の言葉の意味は、「やると決意した瞬間には、すでに最初の一歩が完了していなければならない」という冷徹な行動至上主義を示しています。一切の言い訳を排除し、己の全責任において結果を掴み取る男の美学が、この一節に凝縮されているのです。