田宮二郎はなぜ『白い巨塔』放送中に命を絶ったのか?衝撃の真相と家族の現在

田宮二郎はなぜ『白い巨塔』放送中に命を絶ったのか?衝撃の真相と家族の現在

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1978年12月28日の朝、東京都港区元麻布の自宅寝室で事件は起きました。当時43歳だった田宮二郎は、ベッドの上に置かれた布団に横たわり、足の指で引き金を引いて猟銃(水平二連式散弾銃)で自らの心臓を撃ち抜きました。所轄の麻布警察署による現場鑑識および司法解剖の結果、事件性はなく田宮二郎の死因は散弾銃による自殺と断定されました。これが日本中を震撼させた「田宮二郎猟銃事件」の瞬間です。

寝室には、妻である藤由紀子をはじめ、所属事務所関係者や恩人たちに宛てた計8通の遺書が整然と残されていました。妻に向けた手紙には「良き妻であり、良き母であったあなたに…」「子供たちをよろしく頼む」と、深い謝罪と感謝の念が几帳面な筆跡で綴られていたと当時の報道各社は伝えています。あまりに整然とした現場の状況は、衝動的な行動ではなく、周到に準備された計画的な幕引きであったことを物語っていました。

何よりも日本社会に凄まじい衝撃を与えたのは、自身が心血を注いだ主演ドラマ『白い巨塔』のクライマックス放映の真っ只中だった点です。全31回のうち第29話までが放映され、自身が演じる主人公・財前五郎が病魔に倒れて死を迎えるラスト2話を残しての旅立ちでした。現実の死と劇中の死が恐ろしいほどに重なり合う異常事態に、列島全体が言葉を失いました。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。