2015年1月15日、大塚周夫氏は虚血性心疾患のため85歳で急逝しました。前日まで元気に仕事をこなしていた中での突然の訃報は、アニメ・声優界のみならず全国のファンに大きな衝撃を与えました。
通夜・告別式において、喪主を務めた大塚明夫氏は「役者として、男として、父親として、本当に大きな山でした。最後まで現役を貫き通した父を誇りに思います」と涙ながらに語りました。偉大な父を失った悲痛のなかで、明夫氏に課せられたのは「表現の継承」という重責でした。
その後、周夫氏が生前に演じていた数多くのキャラクターやナレーション、洋画の吹き替え枠が明夫氏へと引き継がれていきました。『ゲゲゲの鬼太郎』第6期(2018年)では、父の代表作である初代ねずみ男への敬意を胸に、明夫氏が敵の首魁である「ぬらりひょん」を怪演。さらにチャールズ・ブロンソン主演作の新録吹き替えなど、父の匂いを残しながらも自らの色を宿す見事なバトンタッチが行われました。