桐谷氏が提唱する投資理論は、個人投資家にとって普遍的な知恵に満ちています。単に魅力的な商品をもらうことだけを目的にするのではなく、企業の財務や株価水準を冷徹に分析する基準が存在します。
選定における絶対のルールが「配当利回り+優待利回りが合計4%以上」という基準です。株価が値下がりしても、優待と配当を合わせた総合利回りが4%を超えていれば、銀行預金とは比較にならないリターンを長期で回収できます。さらに「1単元(100株)保有」を基本とし、多くの企業へ薄く広く分散投資することで、1社の優待廃止や業績悪化による致命傷を避けるリスク管理を徹底しています。
【プロの結論】桐谷流優待投資に向いている人・慎重になるべき人の判断基準
心理学および行動経済学の観点から桐谷氏の投資スタイルを分析すると、この手法は「感情のコントロール」において極めて優れた仕組みを持っています。多くの個人投資家は、株価が暴落するとパニックに陥って狼狽売りしてしまいます。しかし、優待投資家は「株価が下がっても、毎年お米や食事件が届くから手放さない」という心理的アンカー(支え)を持つため、結果として市場の底値で売却する愚を避けられます。
ただし、この投資法には向き不向きがはっきりと分かれます。
- 桐谷流に向いている人:短期間で一攫千金を狙わず、5年・10年単位でコツコツ資産形成をしたい人。生活圏にファミレスや家電量販店、ドラッグストアなどの優待加盟店が多く、日々の生活費を浮かせたい堅実派。
- 慎重になるべき人:優待券の管理や有効期限のチェックが面倒に感じる人。企業の優待改悪・廃止の適時開示を追うのがストレスになる人。資金を1社に集中させて短期間で資産を2倍、3倍に急拡大させたいアクティブトレーダー。