アスナという稀代のヒロインを語る上で、声優・戸松遥の存在を抜きに語ることはできない。過酷な戦場で響かせる鋭利な気迫、ふとした瞬間に零れ落ちる少女らしい戸惑い、そして深い母性をたたえた包容力。戸松はこれら多層的な感情のグラデーションを、驚くべき声色のコントロールで見事に演じ分けてみせた。
初期の張り詰めた剣士の声音から、仲間たちとの絆を経て徐々に温かみを帯びていく声の変化は、キャラクターの精神的成熟そのものを物語る。キャスト本人の情熱とアスナの成長が完全にシンクロした演技の厚みが、10年以上の時を超えて愛され続ける強固な推進力となっている。