日本の応援スタイルと米国の観戦カルチャー、そして代表戦。吉田正尚を取り巻く応援の風景は、舞台が変わるごとに多彩な進化を遂げてきた。
オリックス時代は統率の取れたトランペットと大合唱が主役だったが、ボストン・レッドソックスでは一転、本拠地フェンウェイ・パーク特有のアメリカンスタイルが定着している。米国では日本のNPBのような鳴り物応援団は存在しない。代わりに、打席ごとにスタジアムDJが鳴らすクラシックなトラックと、熱狂的なファンによる自発的な「マサ!マサ!」コールがスタジアムを包み込む。
応援歌にまつわる裏話として語り継がれているのが、選手登場曲との巧みな連動だ。オリックス時代から吉田本人が愛用していたヴィレッジ・ピープルの名曲『Y.M.C.A.』や『Macho Man』のフレーズが、ファンのコールと融合。レッドソックス移籍時もボストンの地元メディアが「日本のマッチョマンがやってくる」と大々的に報じ、現地ファンがダンベルのバルーンを持って打席を迎える独自の応援カルチャーへと結びついた。