ネット上には「5月病は放っておけば6月には自然に治る」という言説が散見されますが、これは危険な誤解です。
では、5月病はいつまで続くのか。通常の一過性疲労であれば、連休明けから1〜2週間程度で体内時計が再同調し、軽快に向かいます。しかし、過剰適応を続けたまま我慢を重ねると、梅雨時の低気圧や日照不足が重なる6月にさらに悪化する「6月病」、あるいは秋口まで不調を引きずる慢性的な抑うつ状態へとスライドしていきます。
厚生労働省のストレスチェック制度が義務化されて以降の企業データを見ても、5月から6月にかけて「高ストレス者」と判定される従業員の比率は年間を通じてピークに達する傾向があります。特に新入社員のメンタルヘルス対策においては、入社後1〜2カ月目のフォローアップ面談を怠った組織で離職率が跳ね上がる事実が報告されています。5月病を「放っておけば過ぎ去る季節の風物詩」と甘く見ることは、キャリアの断絶を招きかねない大きな盲点です。