ベンチでタクトを振るう指揮官の存在も極めて重要だ。ブラジル代表の監督というポジションは、地球上で最もプレッシャーがかかる職務の一つと言っても過言ではない。21億人の目が注がれる中、勝利と内容の両立を求められる過酷な立場において、現指揮官はきわめて冷徹かつ柔軟な采配を見せている。
対戦相手の戦術に応じてシステムを自在に変貌させるフレキシビリティ、そして交代枠を駆使して終盤に試合の流れを劇的に変えるカードの切り方は、まさに百戦錬磨の手腕。選手個々のモチベーションを高めつつ、妥協のない規律を植え付けることで、チーム内の競争意識は過去最高レベルに達している。