30センチ四方の巨大なジャケット。これこそが、アナログ盤の最大の魅力かもしれない。スマホの画面に表示される数センチ四方のサムネイル画像とは、存在感がまるで違う。アーティストがこだわり抜いたアートワークを、手に取って、じっくりと眺めることができる。それはもはや、音楽を聴くための道具を超えた、美術品だ。
インテリアとして部屋に飾る若者も多い。ターンテーブルを持っていなくても、お気に入りのジャケットを壁に飾るためだけにレコードを買う。そんな「ジャケ買い」の文化が、令和の時代にアップデートされた形で復活している。所有欲を満たしてくれるこの存在感は、デジタルデータには逆立ちしても真似できない。