近年のDIYブームに伴い、「畳をすべて外してクッションフロアやウッドカーペットを敷き、洋室化したい」という需要が高まっています。しかし、畳を撤去してフローリング化する際には、構造上の段差と湿気リスクへの配慮が不可欠です。
一般的な畳の厚みは約50mm〜60mm(薄畳の場合は15mm〜30mm)あります。畳を撤去した後の荒床は、隣の部屋(リビングや廊下)の床面よりも畳の厚み分だけ深く沈んでいる状態です。そのまま薄いフローリング材を敷くだけでは、出入口に5cm以上の段差が生まれ、つまづき事故の原因になります。
下地木材(根太)を組んで断熱材を敷き詰め、構造用合板を捨て貼りして高さを合わせる本格的な床上げ工事を行わない限り、単純な敷き替えでは快適な床環境は作れません。また、賃貸住宅で原状回復義務がある場合は、外した畳を保管しておくスペース(湿気のない暗所)の確保も重大な課題となります。
【プロの結論】自分で畳を外すべき人・専門業者に任せるべき人の判断基準
住環境と作業リスクを総合的に判断すると、自力作業の可否は以下のように明確に分かれます。
- 自分で外して作業してよいケース:
- 大掃除や畳干しのために数枚を一時的に持ち上げて風を通したい
- 床下点検口や配線確認のために1〜2枚だけめくりたい
- 畳の枚数が4.5畳〜6畳程度で、元に戻すためのナンバリングと置き場所が確保できる
- プロ(畳店・工務店)に依頼すべきケース:
- 畳が湿気で重く膨張し、大人の力で持ち上げてもビクともしない
- 畳表のイ草がボロボロに劣化しており、触るだけで粉が飛び散る
- 和室全体を完全バリアフリーのフローリングへ恒久リフォームしたい
- 本わら畳(1枚あたり約30kg)が8畳以上あり、搬出・腰痛リスクが高い