牛肉の形状や料理によって、臭み消しのベストプラクティスは異なります。形状ごとの弱点を補う調理手順を取り入れましょう。
牛肉ひき肉の酸化臭を抑える黄金手順
表面積が圧倒的に大きいひき肉は、パック内で酸素に触れる割合が高く、細切れになった脂質が最も酸化しやすい部位です。ハンバーグやミートソースを作る際の秘訣は、「最初の練り込み段階での塩とスパイスの投入」にあります。
ひき肉に重量の約0.8〜1.0%の塩を加え、ナツメグ(またはオールスパイス・ブラックペッパー)をしっかりと振りかけてから粘りが出るまで練り上げます。ナツメグに含まれるピネンやオイゲノールという香気成分は、牛肉の脂質酸化臭(ヘキサナール等)を劇的に相殺するマスキング作用を持ちます。さらに炒め玉ねぎやパン粉に浸した牛乳を繋ぎとして合わせることで、ひき肉特有のくどい脂臭さを完全に封じ込めることが可能です。
煮込み用角切り肉・牛すじ肉の「徹底霜降り」
カレーやビーフシチュー、牛すじ煮込みに使うブロック肉は、調味料で煮込む前に「熱湯での湯通し(霜降り)」を省いてはなりません。沸騰したたっぷりの湯に肉を入れ、表面全体が白っぽくなるまで約10秒くぐらせたら、すぐに冷水に取ります。表面に固まった余分なアク、酸化脂質、凝固した血の塊を指先で優しく洗い流すことで、何時間煮込んでも濁りのない澄んだ旨味の煮汁に仕上がります。