受験関連の掲示板やSNS上で「釧路公立大学はやばいのではないか」と検索される最大の要因は、学力低下の懸念ではなく「道東・釧路という地理的環境」に起因するカルチャーショックです。東京から直線距離で約900km、札幌からも特急列車で4時間以上を要する隔絶されたロケーションは、大都市圏で生まれ育った高校生にとって未知のプレッシャーを与えます。
冬期の最低気温が氷点下15度を下回る厳しい寒さや、夏場特有の海霧(じり)など、気候の厳しさを大げさに表現した在学生の自嘲的なSNS投稿が独り歩きし、「とんでもない僻地にある過酷な大学」というパブリックイメージが形成されてしまいました。また、地方の単科大学であることから、総合大学のような華やかなキャンパスライフを期待して入学した層が抱くギャップも、否定的な書き込みを生む要因となっています。
しかし、学術・教育環境としての実態は「Fラン」と呼ばれる水準とは完全に一線を画しています。専任教員の多くは東京大学、一橋大学、京都大学、北海道大学などの名門大学院出身者で構成されており、少人数制のゼミナール指導や基礎教養教育の密度は極めて高い評価を得ています。学力下位層が安易に進学して怠惰に過ごせる環境ではなく、進級要件や卒業論文のハードルもしっかりと機能しているのが実情です。