スマートフォンの画面をスクロールすれば、誰かが絶叫しながら赤いパッドを殴りつけている動画が嫌でも目に入る。バーチャルリアリティやメタバースが日常化した2026年において、皮肉にも人々が求めたのは「生の肉体衝撃」だった。かつて昭和・平成のゲーセンを彩ったアナログな筐体が、今やZ世代からアルファ世代にかけての最先端トレンドとして君臨している。
このブームの背景には、コロナ禍以降に高まった健康志向と、自己表現の手段としての「フィジカルアピール」がある。言葉はいらない。ただ殴り、数値を叩き出す。その極めて原始的な自己証明の場として、全国の店舗が活況を呈しているのだ。