大雨で視界が悪いからといって、飛行機が即座に止まるわけではない。実は、ジェット機が最も警戒しているのは雨量や雷よりも「横風」の強さだ。滑走路に対して垂直に吹く横風が一定の閾値を超えると、どれほど大型の機体であっても離着陸が物理的に不可能になる。
一般的な旅客機の場合、限界とされる横風の強さは秒速15〜20メートル前後に設定されていることが多い。しかし、滑走路が濡れて滑りやすくなっていると、この制限値はさらに厳しく下がる。台風の暴風域に入っていなくても、風向きの角度ひとつで「一瞬で欠航が決まる」のはこのためだ。