世界のストリートを席巻する男性美容のムーヴメントは、エンターテインメントの領域からも熱い視線を浴びている。男たちの溜まり場であり、カルチャーの発信地でもあった理髪店のリアルを描いた映画『バーバーショップ』をはじめ、クラシックかつダークな世界観で刃の美学を印象づけた映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』など、スクリーンの中で描かれてきたクラシカルな理容の世界観は、時代を超えて人々を魅了し続けてきた。近年ではNetflixで配信される海外の各種ドキュメンタリー番組でも、世界各地のこだわり抜いたバーバーショップや職人たちの生き様が特集され、世界中で男たちの関心を集めている。
なかでもオランダ・ロッテルダム発の伝説的バーバー「シュコーラム(Schorem)」がもたらした影響は計り知れない。彼らがYouTubeなどを通じて発信したオールドスクールなスタイルと妥協なき技術は、世界中の若い世代に理容のカッコよさを再認識させた。日本国内でもメンズグルーミングの需要は年々高まりを見せており、スキンケアからヒゲの手入れまでを一貫してプロに委ねるスタイルが定着しつつある。画面越しに伝わる男たちの佇まいや美意識は、日本の路上や理容室の光景にも確実に変化をもたらしている。