間宮夕貴という表現者を語る上で、今は亡き異才・石井隆監督との出逢いを避けて通ることはできない。2013年の映画『甘い鞭』において、彼女は過酷な運命に翻弄される主人公の少女時代という、極めて重層的かつ過酷な役柄を引き受けた。
壇蜜が演じた大人のヒロインへと繋がる重要な精神的・肉体的トラウマを、一切の妥協なくスクリーンに刻み込んだ演技は、観る者に息を呑ませるほどの緊張感を与えた。単なるエロティック・ドラマの枠組みにとどまらず、人間の痛切な実存を描き出す石井ワールドの血肉となった経験が、彼女を真の表現者へと鍛え上げたことは間違いない。