有名人がパニック障害をオープンに語ることの影響力は絶大だ。かつてこの病気は、「気持ちが弱いからだ」「気の持ちよう」といった無理解や偏見に晒されることが少なくなかった。
しかし、テレビで毎日のように活躍する憧れの存在が「実は自分もパニック発作で倒れたことがある」「新幹線や飛行機に乗るのが怖かった」と明かすことで、当事者たちの孤立感は劇的に和らいだ。「誰にでも起こりうる脳の機能失調である」という正解が広く認知され、病気に対する社会的タブーが取り払われていったのだ。
企業や学校現場においても、メンタル不調に対する休暇やサポート体制の整備が進む一因となった。芸能人の告白は、個人のニュースにとどまらず、日本全体のメンタルヘルスリテラシーを引き上げる原動力となったと言える。