横浜の水がおいしいと言われる最大の理由は、山梨県に位置する道志川の水源にある。1916年に山梨県から水源林を取得して以来、市は1世紀以上にわたり森を育て、守り続けてきた。
道志水源林保全プロジェクトは、単なる環境保護活動の域を遥かに超えている。ボランティア市民や地元住民と協働しながら、間伐や植樹を丹念に行い、天然の巨大なダムとしての保水機能を極限まで高める試みだ。健全な森林土壌が雨水をじっくりと濾過することで、良質で豊富な原水が絶え間なく生み出される。
都市と水源地域が結ぶこの絆は、全国の自治体からも模範的な水源涵養モデルとして高く評価されている。蛇口から出る一滴の水は、遠く離れた山深い森の営みと直結しているのだ。