ネット上で定期的に炎上や論争を引き起こすのが、「結成年数の不正カウント疑惑」と「アマチュア枠・ユニット枠に対するプロ側の優遇・冷遇論争」です。これらについて、事実関係を冷静に検証する必要があります。
まず「結成年数」に関する誤解ですが、「ピン芸人同士が新しく組んだユニットは実質10年以上の芸歴があるのに結成1年目で出られるのは不公平だ」という意見が散見されます。しかし、M-1グランプリの公式規約上、出場資格はあくまで「コンビとしての結成年月日」に準拠しています。漫才とは単なる個々の能力の足し算ではなく、2人の呼吸、立ち位置、掛け合いの間合いといった「コンビネーションの構築」に膨大な時間がかかるため、どれほど芸歴があろうと新コンビは1からのスタートとみなされるのが大会の理念です。
また、「アマチュア枠が冷遇されているのではないか」という疑問についても、実態は逆です。大会側は「ナイスアマチュア賞」や「ベストアマチュア賞」を設置し、門戸の広さをアピールしています。しかし、プロが365日舞台に立ち続けて磨き上げる「発声の通音性」「客席の空気の掌握力」「トラブルへの即応力」の差は歴然としており、結果として準々決勝・準決勝の壁を突破できるアマチュアが極端に少ないというのが冷厳な現実です。