ネット検索で見かける「バス運転手は離婚率が高い」という言説ですが、公的な統計においてバス運転手単体の離婚率が突出して高いというデータは存在しません。それにもかかわらず噂が絶えない背景には、バス業界特有の「中休(ちゅうきゅう)勤務」が存在します。
中休勤務とは、朝の通勤ラッシュを運行した後、日中に数時間の待機(休憩)を挟み、夕方から夜のラッシュ時に再び運行するシフトです。拘束時間が1日の大半に及ぶため、同居していても「平日は顔を合わせる時間がほとんどない」という状態が慢性化します。このすれ違いがコミュニケーション不足を生み、夫婦関係の亀裂に発展しやすい点が噂の真相です。
しかし、この不規則さは見方を変えればメリットにも転じます。平日の中休や平日公休を活用して役所の手続きや銀行、子どもの平日の通院を一手に引き受けてくれる夫も多く、お互いの時間を尊重し合える自立したパートナーにとっては、かえってストレスの少ない関係を構築できる要因となっています。