志村さんのビジュアルとキャリアの変遷を振り返ると、その端正なルックスがいかに音楽やストリートカルチャーと密接に結びついていたかが分かります。
高校卒業間際の1968年、いかりや長介さんの自宅へ直接押しかけて弟子入りを懇願した志村けんさんの付き人時代のエピソードは有名です。当時から洋楽ロックやソウル・R&Bに心酔していた志村さんは、ヒッピームーブメントの影響を受けた流行のファッションを着こなし、バンドマンとしてもキーボードを演奏するなど類稀なリズム感を養っていました。
1974年4月、荒井注さんの脱退に伴い24歳で正式メンバーとなったドリフターズ全盛期の画像を見返すと、ステージ中央でピシッとスーツを着こなす志村さんの立ち姿は、スタイリッシュそのものです。国民的番組『8時だョ!全員集合』の舞台裏では、過密日程の中でも海外の最新レコードを買い集め、音楽センスを磨き続けていたストイックな一面が関係者の証言によって明らかになっています。