総務省統計局が公表する「家計調査報告」の最新データを精査すると、勤労者世帯における4人家族生活費平均(消費支出)は、全国平均で月額約34万2,000円を記録しています。税金や社会保険料などの非消費支出(約8万〜10万円)を加味すると、毎月世帯全体から流出する総支出は実質的に42万〜44万円規模にのぼります。
しかし、この統計を鵜呑みにして「我が家は月35万円で暮らせているから安心だ」と判断するのは早計です。公的統計には持ち家比率の高さ(約8割)が反映されており、住宅ローンの元金返済分が「消費支出」ではなく「財産形成」として除外されている構造的な特徴が存在します。
実際の家計相談現場では、都市部で賃貸住宅に住む家庭や、変動金利の上昇局面に直面した住宅ローンを抱える家庭において、純粋な生活費の実質支出は月額40万〜45万円に達するケースが標準的となっています。額面上の平均値と、子育て世帯が日々レジで感じる体感値との間には、依然として大きな隔たりが横たわっています。