美容業界やネット上で長年議論されてきた指標に「Eライン(エステティックライン)」があります。鼻先と下顎の突起部を結んだ直線に唇が触れない、あるいはわずかに内側にある状態を理想とする基準ですが、これは元来、頭蓋骨の奥行きが深い欧米人を基準に策定された指標です。骨格の平坦な東洋人が無理にこの基準を追い求めると、鼻先だけが不自然に突出した、いわゆる「アバター顔」に陥るリスクを孕んでいます。
近年、美容医療の専門医が重視しているのは、絶対的な高さではなく「ACR(アラリ・カラミラティオ・レシオ:鼻翼と鼻柱の上下位置関係)」と「忘れ鼻の比率」です。銀座マイアミ美容外科などの臨床データや症例見解によると、美しく調和のとれた鼻とは、他人がその人の顔を思い浮かべたときに「どんな形の鼻だったか思い出せない」ほど自然に顔へ溶け込んでいる状態、すなわち「忘れ鼻」であると定義されています。
たとえ鼻根部が低くても、下から見上げた際の鼻翼幅が目頭の幅とほぼ同等(1対1)であり、鼻柱が小鼻よりもわずかに下がった美しい逆三角形を形成していれば、東洋人特有の柔らかな側貌と完璧に調和します。童顔美人のパーツバランスは、額から鼻根部にかけてのなだらかなカーブと、ふっくらとした唇のボリュームによって成立しており、直線的で硬質な高さを必要としません。