首元に立体感を与える「ミラノ巻き(ピッティ巻き)」は冬スタイルの王道ですが、短いマフラーで試みると「端の長さが足りず結び目から抜け落ちる」「先端が数センチしか余らず不格好になる」という構造的破綻に突き当たります。そこでマスターしたいのが、短いマフラーのためのミラノ巻き代替テクニックです。
その決定打となるのが「ハーフ・ミラノ(別名:フォールド&スルーループ)」です。通常は首に1周巻きつけてから両端を引き出しますが、ハーフ・ミラノでは首周りの1周をスキップし、片側で作った仮ループにもう一方の端を上から差し込むだけで完結します。使用する生地の長さを約30cm節約しながら、正面から見たビジュアルは完全なミラノ巻きの美しい編み目を再現できます。
さらに、強風や自転車移動でも絶対に崩したくない場面では、短いマフラーのほどけない巻き方として「隠しノット」が絶大な威力を発揮します。首の後ろ側ではなく、鎖骨のくぼみ付近で小さな固結びを作り、その結び目の上にマフラーの生地を覆いかぶせるようにドレープを整える手法です。外見上は自然に垂らしているように見えながら、内部のロック構造によって終日一切の緩みを生じさせません。