Q1:睡眠時間は8時間よりも7時間や6時間のほうが良いという説は本当ですか?
A1:睡眠の必要量には個体差があり、遺伝的に6時間程度で十分なショートスリーパーから、9時間以上必要なロングスリーパーまで存在します。近年の疫学調査では、成人における全死亡リスクが最も低い睡眠時間は「7時間前後」と示されていますが、これはあくまで統計上の平均値です。8時間眠って体が重い場合は、単純に睡眠時間が体質に対して長すぎる(過眠によるリズム後退)か、前述した睡眠の質の低下が起きている可能性があります。休日の目覚めを基準に、自身が日中快適に過ごせる最適時間を15分単位で微調整することをおすすめします。
Q2:スマートウォッチで「深い睡眠」が少ないと表示されます。どこまで信頼できますか?
A2:近年のウェアラブル端末は心拍変動や体動加速度の解析精度が向上しており、全体的な睡眠傾向や傾向の波を把握するツールとしては非常に有用です。ただし、医療用のポリソムノグラフィ(PSG)検査のように脳波を直接測定しているわけではないため、数値そのものに過度に一喜一憂する必要はありません。「数値が極端に悪い週にどのような生活習慣(飲酒、遅い夕食など)があったか」という相関関係を見出すセルフモニタリングの指標として活用するのが賢明です。
Q3:ドラッグストアで買える睡眠改善薬は効果がありますか?
A3:市販の睡眠改善薬(ドリエルなど)の主成分は抗ヒスタミン薬であり、風邪薬を飲んだときに生じる眠気の副作用を応用したものです。これは「一時的なストレスや環境変化による寝つきの悪さ」を数日間緩和するための薬であり、慢性的な睡眠の質の低下や8時間寝ても取れない疲労感を治療するものではありません。連用すると耐性がつき効果が薄れるだけでなく、根本的な病気の見逃しにつながるため、常用は避けるべきです。