高血圧全般が「サイレントキラー(静かなる殺人者)」と呼ばれるのと同様に、ストレス性高血圧の症状も初期段階では極めて認識しにくい特徴を持っています。しかし、注意深く体を観察すると、首筋のこわばり、慢性的な頭重感、理由のない動悸、夕方の激しい疲労感といった小さなSOSサインが現れています。
見逃せないのが、測定環境によって数値が激変する白衣高血圧と仮面高血圧の真相です。医療機関の診察室で緊張して血圧が上がる「白衣高血圧」に対し、病院では正常値を示すものの職場や自宅で高血圧状態に陥る「仮面高血圧」は、発見が遅れやすく極めて危険です。
特に業務中や人間関係の軋轢を感じている時間帯にのみ血圧が危険水域に達する「職場高血圧」は、仮面高血圧の典型例です。本人が「病院では正常だったから大丈夫」と過信している間に動脈硬化が進行し、脳卒中や心筋梗塞のリスクを約2倍から3倍に押し上げることが明らかになっています。