西川ヘレンの半生を語る上で欠かせないのが、世間を驚かせた壮絶な多重介護の経験です。40代半ばから約20年間にわたり、実母、義父、義母、そして実叔母という親族4人の介護をほぼ同時期に、しかも在宅で担い続けました。
当時、夫の西川きよしは国会議員としての政務やタレント活動で多忙を極めており、家を空けることも多い状況でした。その中で彼女は、食事の介助から排泄の世話、入浴の補助までを一手に引き受け、献身的に看病を続けました。しかし、極限の疲労と精神的プレッシャーから、自身も更年期障害やうつ状態、さらには過呼吸症候群や突発性難聴を発症するなど、心身ともに限界まで追い詰められる時期を経験しています。
この危機を救ったのは、家族の強い団結でした。異変に気づいた夫のきよしが「もう一人で背負い込まなくていい」と寄り添い、長男の忠志や長女のかの子ら子どもたちも積極的に介護を分担するようになりました。「介護はひとりで抱え込まず、家族や周囲と手を取り合うことが大切」という彼女の教訓は、自らの壮絶な実体験から導き出された重みのある真実です。