等分の角度が正確であっても、カットの瞬間に生クリームが刃に引きずられたり、スポンジが潰れてしまっては台無しです。プロの洋菓子職人が実践しているホールケーキ5等分の切り方における最大の秘訣は、包丁の温度管理にあります。
最も重要な工程がケーキを綺麗に切るための包丁の温め方です。熱湯(約50〜60度)を入れた深めの容器に包丁の刃を数秒浸し、金属全体を適度に温めます。お湯から引き上げたら、清潔な布巾やキッチンペーパーで完全に水気を拭き取ることが必須です。水分が残っているとクリームが分離する原因になります。
温まった包丁をケーキの中心に当てたら、真上から押し込むのではなく、刃先を滑らせるように手前へと「引いて切る」のが鉄則です。そして最も見落とされがちなポイントが、1回切るごとに必ず包丁の汚れを拭き取り、再度温め直すという作業です。このひと手間を惜しまないことで、洋菓子店のショーケースに並ぶような美しい切断面を維持できます。