竹内結子さんがスイスへと旅立ったのは、1999年1月17日放送の「スイス・アルプスのチーズ小屋に…竹内結子が出会った」(毎日放送制作)でのことでした。当時の彼女は1980年4月1日生まれの18歳。前年に映画『リング』への出演などを経験していたものの、全国的な知名度はまだ発展途上であり、事務所期待の若手女優という立ち位置でした。
向かった先は、スイスのベルナーオーバーラント地方に広がるアルプスの高山地帯。電気も水道も制限された山小屋で、何代にもわたり伝統的なアルムチーズを作り続ける一家への単身ホームステイでした。氷点下の厳しい寒さの中、早朝からの牛の乳搾り、重い薪割り、そして巨大な銅鍋で熱せられたミルクを全身全霊でかき混ぜる重労働。当時の過酷なロケ環境は、現代のコンプライアンス基準では考えられないほどハードなものでした。
しかし、画面に映し出された竹内結子さんの若い頃のエピソードは、不平不満や弱音とは無縁のものでした。泥だらけになり、寒さに頬を赤らめながらも、現地の一家に対して常に敬意を払い、満面の笑顔で過酷な作業に食らいついていく姿は、スタジオの司会・徳光和夫さんをはじめとする出演者や視聴者を一瞬で釘付けにしたのです。