こうした職場環境の危機に対して、法制度のアップデートが急速に進んでいる。2026年の労働安全衛生法関連省令の運用強化に伴い、企業には従業員の安全配慮義務の一環として、徹底した熱中症対策が義務付けられるようになった。
厚生労働省が運営する熱中症予防ポータルサイトでは、従来の屋外作業だけでなく、オフィス内での暑さ指数(WBGT)の監視や温湿度管理の重要性が強く呼びかけられている。もはや「室内だから安全」という認識は通用しない。
現場の産業医からも注意喚起が相次ぐ。「室温が28度を超えると集中力が低下し、自律神経の不調を訴える社員が増加します。企業は単なる省エネだけでなく、働く人の健康維持を最優先した環境整備を行うべきです」と専門家は強調する。