従来の高級ホテルステイから、暮らすように泊まる滞在へ。日本の宿泊観光業は今、劇的な転換期を迎えている。単に豪華な設備や過剰なサービスを提供する時代は終わり、宿泊者が自らのリズムで過ごせる自律的な空間が求められているのだ。
その潮流の最前線に立つのが、一棟貸し切りのバケーションレンタルやプライベート感を重視したリゾートヴィラである。他者と接触することなく、家族や気心の知れた仲間、あるいは一人で心ゆくまで空間を独占する。この施設が提示する新しい滞在価値は、ポストモダン時代の旅のスタンダードを鮮やかに定義し直している。