行方不明となった小学生は一体なぜ姿を消したのか。その理由と真相を解き明かす最大の鍵となったのは、デジタル証拠の綿密な照合でした。義父である安達優季容疑者は当初、「午前8時頃に車で小学校敷地内まで送迎し、車から降りるのを見届けた」と説明していました。
ところが、警察が学校敷地内および周辺に設置された多数の防犯カメラ映像を徹底検証したところ、指定された時間帯に児童が歩く姿は1台のカメラにも記録されていませんでした。学校周辺は普段から通学時間帯に教職員や保護者の往来があり、誰の目にも留まらずに忽然と消え失せることは極めて不自然な環境でした。
さらに、失踪から数日後に見つかった児童のリュックサックの遺留状況が、捜査陣の疑念を決定的なものにしました。通常の子どもの行動範囲や通学動線から著しく外れた場所で、意図的に置かれたかのような状態で見つかった点について、現場を検証した捜査員の間でも「外部の不審者による衝動的な犯行とは考えにくい」との見方が強まりました。小学生の連れ去り事件の可能性を慎重に追いながらも、水面下では最初から虚偽供述の線が絞り込まれていた実態が浮かび上がります。