なぜアクアラインはこれほどまでに混雑するのか。その真相は、海底トンネルの特異な土木構造と、周辺施設が引き起こす複合的なトラフィック集中にあります。
川崎側の浮島JCTから海ほたるPAに至る区間は、全長約9.6kmに及ぶ海底シールドトンネル「東京湾アクアトンネル」で構成されています。海面下約30mの最深部を通過したのち、海ほたるPAへ向かって緩やかな上り勾配(約4%)へと転じる構造を持ちます。この坂の変わり目である「サグ部」において、ドライバーが無意識にアクセルを緩め、わずかに時速が低下します。後続車が連鎖的にブレーキを踏むことで、後方数十キロに及ぶ自然渋滞が発生します。
さらに、千葉側の木更津金田インターチェンジ周辺には大型商業施設(アウトレットモール)が隣接しており、休日夕方には買い物客の帰宅車両と房総南部(館山・鴨川方面)からの観光車両が一斉にインターチェンジ入口へと殺到します。本線への合流地点で生じた滞留が料金所を越えて一般道にまで溢れ出し、川崎方面への合流をさらに遅延させる構造的な限界が存在しています。
川崎側終点の首都高速道路 湾岸線 接続ポイント(浮島ジャンクション)でも、羽田方面および大黒埠頭方面への分岐部で減速が発生し、トンネル内へ渋滞が逆流する現象が常態化しています。