物語を通じて、ルフィ自身が自分の母親について言及したことは一度もない。それどころか、父親であるドラゴンの存在を知らされた際にも、大して興味を示さなかった。ルフィにとって「家族」とは、血の繋がりよりも、共に過ごした時間や絆で結ばれた存在を指すからだ。
ルフィにとっての母親代わりは、幼少期に自分を育ててくれた山賊のカーリー・ダダンである。ダダンは口が悪く乱暴だが、ルフィとエースを命がけで守り、彼らの成長を誰よりも涙を流して喜んだ。ルフィの中に「実の母親に会いたい」という欲求が芽生えないのは、ダダンという不器用ながらも温かい「母」がすでに心の中に存在しているからなのだろう。