「汗やベタつきを抑えるなら、昔ながらのベビーパウダーで十分ではないか」という疑問はネット上でも頻繁に交わされます。しかし、皮膚科学的および薬事的な観点から見ると、ベビーパウダー 制汗剤 違いは明確であり、用途を取り違えると期待した効果が得られない恐れがあります。
最大の違いは、厚生労働省が承認する「制汗・殺菌の有効成分」が配合されているか否かです。ベビーパウダーは主にタルクやコーンスターチを基剤とし、乳幼児のあせもやおむつかぶれを防ぐ「肌の保護・物理的な吸湿」を主目的とした化粧品または医薬部外品です。一方で、市販の薬用デオドラントパウダーには、汗腺の出口を引き締める収れん剤(パラフェノールスルホン酸亜鉛やクロルヒドロキシアルミニウムなど)や、皮脂を分解して悪臭を放つ常在菌を抑える殺菌剤(イソプロピルメチルフェノールなど)が明確に配合されています。
つまり、ベビーパウダーは「出た後の汗をある程度吸う」ことはできても、「汗そのものの分泌を抑える」「ワキガ臭や足の強烈なニオイ菌を元から断つ」作用は設計されていません。多量の脇汗にベビーパウダーを多用すると、汗と混ざり合ってペースト状に固まり、かえって毛穴詰まりやニオイ悪化の原因になるケースすら散見されます。目的に応じた成分の見極めが不可欠です。