廃墟化が進むにつれ、スカイレストニュー室戸はいつしか四国有数の「心霊スポット」としてネット掲示板や動画サイトで語られるようになりました。「地下室で凄惨な事件があった」「屋上に人影が現れる」といった不気味な噂が広まり、肝試し目的で訪れる若者が後を絶たない事態に発展しました。
しかし、地元の行政記録や警察の過去資料を精査しても、敷地内で重大事件や猟奇事故が発生した事実はいっさい存在しません。独特の無機質な外観、朽ち果てた内部の陰影、そして吹き抜ける海風の音が、訪れた者の恐怖心を刺激して尾ひれのついた怪談を生み出したに過ぎないのが実態です。ネット特有のセンセーショナリズムによって作られた虚構と言えます。