神木隆之介が見せた万太郎の無邪気さと植物への凄まじい執着心は、視聴者の心を一瞬で掴んだ。植物標本に向き合う眼差し、未知の草花を発見したときの無垢な歓喜。それらを嘘なく演じ切る演技力は、長年子役から第一線で活躍してきた彼ならではの真骨頂といえる。
一方、浜辺美波が演じた妻・寿恵子の強さも語り草だ。貧困のどん底にあっても夫の情熱を信じ抜き、自ら商売を始めて家庭を支える肝の据わった姿は、従来の朝ドラヒロイン像に新鮮な風を吹き込んだ。また、万太郎の従者であり相棒でもある竹雄を演じた志尊淳の献身的な佇まいは、物語の前半から中盤にかけての大きな推進力となった。