山口智子と唐沢寿明の間に子供はいません。かつて昭和から平成初期の芸能界では「結婚=出産」という固定観念が根強く、メディアによる詮索が続いた時期もありました。しかし2016年、女性誌『FRaU』のロングインタビューにおいて、山口自らが子供を持たない選択について明確な言葉で語り、社会に大きな衝撃と共感を与えました。
手記の中で山口は、「私はずっと、子供を産んで育てる人生ではない、別の人生を望んでいました」「その決断に対して、微塵の後悔もありません」「夫としっかり向き合って、二人の時間を積み重ねていく生き方を選びました」と赤裸々に告白しました。この発言は、多くの女性が抱えていた無言の同調圧力に風穴を開けるものとなりました。
この決断の根底には、彼女の幼少期の生い立ちが深く関わっています。山口の実家は栃木県栃木市にあった江戸時代創業の老舗旅館「ホテル鯉保(こいやす)」(※2005年頃に閉館)でした。家業を切り盛りする多忙な両親の離婚を経験し、祖母の手で育てられたという成育環境から、彼女は伝統的な「血縁による家族の縛り」に対して独自の疑問を抱くようになったと分析されています。自らの意志で選んだパートナーと対等に向き合い、新しい家族の形を築くことこそが、彼女にとっての真実だったと言えます。