かつてないほどの需要増波が、同社の手元資金を急速に膨らませている。AI向け大容量SSD(固形ストレージ)の出荷単価が上昇を続け、製造ラインはフル稼働状態だ。前年までの減産体制から一転、営業利益率は過去最高水準へと急回復を見せている。
これまで同社は、設備投資への資金配分を最優先する姿勢を崩してこなかった。三重県四日市工場や岩手県北上工場への先行投資は、競合とのミリ単位の技術レースに勝つための絶対条件だったからだ。それにもかかわらず株主還元に踏み切った背景には、自己資本利益率(ROE)の改善を強く迫る海外機関投資家からの圧力が存在する。