近年の作品群の中でも特筆すべきは、沢田研二が主演を務め、田中裕子も重要な役どころで圧倒的な存在感を示した映画『土を喰らう十二ヵ月』だ。信州の豊かな自然の中で旬の食材を料理し、慈しむように暮らす主人公の姿は、観客の心に深い余韻を残した。映画の撮影現場では、直接的な共演シーンの有無にかかわらず、二人が醸し出す静穏な空気が作品全体のトーンを支えていたという。
配信プラットフォームでの視聴が一般化した現在、本作のような洗練された作品が世界中で手軽に鑑賞できるようになっている。スクリーンに映し出される一挙手一投足に宿る滋味深い味わいは、配信を通じて国境や世代を超えて広がっており、映画界のプロたちからも「究極の境地」と絶賛の声が上がっている。