平山相太のJリーグキャリアで最も長く、濃密な時間を過ごしたのがFC東京との約9年間(2007〜2016年)だ。オランダのヘラクレスから帰国した平山は、当時J1で中位に位置していたFC東京に加入。恵まれた体躯を武器にしたポストワークと、空中戦の圧倒的な強さで即座に存在感を発揮した。
当時FC東京を取材していた記者たちの証言によると、「平山がいるとセットプレーの質が根本的に変わる。彼へのロングボール一本で相手DFのラインを押し下げられるため、中盤の選手がより自由に動けるようになっていた」という評価が一般的だったという。単にゴールを決めるだけでなく、チーム全体の機能に貢献する"戦術的な大黒柱"としての役割を担っていた点が、長期在籍の理由として大きい。
また、2011年のJ1リーグではFC東京が上位争いに絡む場面も多く、平山のゴールが直接的な勝ち点につながったケースも少なくない。パブリックな統計資料やFC東京公式の記録によれば、平山はJリーグキャリア通算で100試合以上に出場し、20ゴールを超える記録を残している。数字だけ見ると「爆発的なゴールゲッター」とは言えないが、スタメン定着率の高さと怪我に強い頑健なフィジカルは、クラブにとって計り知れない安定材料となっていた。
FC東京公式の戦力評価においても、平山は「フォワードの軸」として複数シーズンにわたりチームリストの最上位に名を連ね続けた。これはJリーグにおいて、ひとりのFWが1クラブで長く信頼を積み重ねることがいかに難しいかを考えれば、一つの偉業と言って差し支えない。