極限の荒行「千日回峰行」の真相|9日間断食の堂入りと達成者の現在

極限の荒行「千日回峰行」の真相|9日間断食の堂入りと達成者の現在

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千日回峰行は、主に天台宗の本山である比叡山延暦寺と、修験道の根本道場である奈良の吉野金峯山寺(大峯千日回峰行)で伝承されている最高峰の修行です。両者は細かな規律や環境が異なるものの、「一日数十キロの山道を数年にわたって巡礼し続ける」という根幹の厳しさは共通しています。

比叡山の千日回峰行のルートと距離は、1年目から3年目までは年間100日、一日約30kmから40kmを巡拝します。4年目・5年目には年間200日へと日数が倍増し、山中の無数の霊場や仏堂に祈りを捧げながら歩き続けます。さらに行が後半に進むと、比叡山中にとどまらず京都市街地の寺社や民家を巡る「京都大廻り」が加わり、一日の行程は最大約84kmにまで拡大します。7年間をかけた総歩行距離は約4万kmに達し、これは地球をまるごと1周歩く距離に匹敵する天文学的なスケールです。

一方、吉野金峯山寺の行は、標高約1,719mの大峯山(山上ヶ岳)の険しい山道を、標高差1,300m以上登り降りしながら一日48km、年間100日を9年間かけて行います。鎖場や断崖絶壁が連続する獣道を進むため、一歩の踏み外しが即座に滑落事故につながる極限の環境で行われます。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。