父親の経歴を語る上で欠かせないのが、武道家としての一面です。かつて地元・神戸で少林寺拳法の道場を開き、師範として多くの門下生を指導していました。恵梨香さん自身も兄とともに幼い頃から道場に通い、厳しい稽古に励んでいたことはファンの間でも有名です。彼女の抜群の運動神経や体幹の強さ、アクションシーンで見せるキレのある身のこなしは、この時期の少林寺拳法での鍛錬が原点になっています。
しかし、1995年1月に発生した阪神・淡路大震災が一家の運命を大きく変えます。甚大な被害を受けた神戸の街とともに、父親が情熱を注いでいた道場も全壊してしまいました。道場の再建が困難を極めるなか、父親は一家の大黒柱として家族の生活を守るため、武道の指導者から保険代理店の営業職・経営へと大胆な職業転換を決断します。震災という過酷な試練に直面しても立ち止まらず、家族のために新たな道を切り拓いた父親の背中は、幼い恵梨香さんの心に深く刻み込まれました。